真空成形トレーには、いくつかの素材を使用することができます。具体的にどのような素材が存在しているか、ここで把握しておきましょう。
ポリプロピレンは割れにくい頑丈さが売りの素材であり、耐熱性に優れている点も強みとなります。しかし、他の素材と比べても収縮しやすい特性があり、これによって寸法にばらつきが生じるリスクも否定できません。また、反りが出やすい点もデメリットとなるでしょう。
ポリスチレンは他素材と比べると固めの材質であり、成形温度の対応範囲が広いことから加工もしやすい素材です。一方で、固いことから割れやすく、油や摩擦に弱い点も見逃せません。
ポリエチレンテレフタレートは、滑らかな表面と透明性が強みの素材であり、削れに耐性がある点も特徴です。しかし、耐熱性は低いため、高温にさらされる環境には適していません。
塩化ビニールとは、「塩ビ」「ビニール」と呼ばれるケースもある素材であり、軟らかいものから硬いものまで幅広いタイプが存在している点が特徴です。また、透明度、色、光沢についても幅広く、多くのニーズを満たせる素材と言えるでしょう。耐火性についても優れている一方、耐寒性は低く低温下では本来の機能を発揮できないリスクがあります。こうした特徴からトレーはもちろん、水道管・雨樋・床材・壁紙・ホースなどでも塩化ビニールは活躍しています。
ポリカーボネートは「ポリ炭酸エステル」という呼称もある素材です。高性能な素材の一つであり、耐衝撃性、耐熱性、難燃性において優れた機能を発揮しています。特に耐熱性については氷点下の環境から120℃まで使用が可能であり、耐衝性についてもトップクラスの性能を誇っている点がポイント。一方でポリカーボネートは真空成形がしにくい素材でもあり、その他と比べて特殊な加工方法が用いられます。
小ロット生産や短納期の試作対応などは当たり前にどの会社も対応しています。そのため、ここでは品質を担保するISO9001を取得し、安定して生産し続けられる自社工場を持つメーカーの中から、製造物別におすすめの会社を紹介します。
選定理由
Googleにて「真空成型トレー」「真空成型」「工業用トレー」で検索し、真空成形関連の商品取扱が確認できた会社を調査。ISO9001取得・自社工場保持の31社の中から、下記より製造物別に各社を紹介しております。(調査情報はすべて2022年2月1日調査時点)
※工業用の薄物トレー/サイデック:工業用の部品搬送トレー納入実績が確認できた工場拠点数最多のメーカー(http://www.sydek.co.jp/)
※医療用の薄物トレー/柏木モールド:医療用トレーの納入実績が確認できた医療機器製造業許可取得しパーティクル管理導入している唯一のメーカー(https://www.ksmold.co.jp/outline/)
※工業医療の厚物トレー/植木プラスチック:厚物トレーの納入実績が確認できた24時間稼働の最大10mm板成形に対応している最厚のメーカー(https://www.uepura.com/)